一般社団法人 自然科学書協会
理事長 南條 光章
2017年7月20日の臨時理事会におきまして、理事長に就任いたしました。元より浅学菲才であり、大役が務まりますかどうか甚だ不安ではありますが、自然科学書協会発展のために微力ながら努めてまいります。
会員社各位におかれましては、これまで以上に協会活動に積極的にご参加くださいますよう切にお願い申し上げます。また、日頃より当協会を応援していただいております業界団体、関連団体の各位におかれましても、引き続きましてご理解、ご協力を賜りますよう、切にお願い申し上げます。
さて、当協会は昭和21年(1946年)11月に任意団体として設立され、初代理事長には荒川 実氏(当時は会長、元 丸善)が就任されました。荒川氏から数えますと、理事長職は16人目となります。昭和26年(1951年)に社団法人として認可されて出版関連団体として活動し始めまして、平成28年(2016年)11月には創立70周年を迎えました。12月1日には創立70周年記念祝賀会を開催いたしまして、会員社はもとより、業界団体の皆さまとともに、祝賀いただきましたのが記憶に新しいところです。
昭和62年から平成3年までの約5年間、私の叔父の南條正男が理事長を務めさせていただきました。私が当協会に関わるようになりましたのは、叔父が平成7年6月に他界したあとからで、当時の金原秀雄理事長(元 金原出版)からは、監事に就いて協会のことを勉強するのが良いとの励ましの言葉をいただきました。実際に監事に就任したのは、朝倉邦造理事長(元 朝倉書店)になられてからのことでした。以来、監事、理事を22年間勤めさせていただき、今回の理事長就任と相成った次第であります。
その約22年間の当協会の活動としましては、60年史、70年史に詳しく記載がありますが、主には著作権問題に関する活動や、電子化への対応などとともに、出版社の権利問題、再販制度維持、消費税対応を日本書籍出版協会と連携して行ってまいりました。また、その間、公益社団法人制度の変更に伴い、一般社団法人への移行を決議しまして定款の変更や公益事業の実施などを文部科学省のご指導をいただきながら行いました。その結果、2018年中には晴れて一般社団法人への移行が認可される予定です。
このように当協会は、節目となる70周年を終え、また、一般社団法人への移行が終了することを好機ととらえまして、新たな10年を見据えながら、環境の変化にも対応しつつ積極的に活動してまいりたいと思っているところです。要となります理事の方々も若返り、各委員会もまもなく活動がスタートいたします。
しかしながら、専門書を取巻く販売状況は一段と厳しくなっているのが現状です。したがいまして、従前にも増して会員社と協調して協会活動を充実させるとともに、当協会の特徴であります理・工・農・医・家政と自然科学分野を網羅している強みを最大限にいかして活動して、難しい状況を乗り切っていきたいと思います。さらには、業界関連団体として出版業界の発展に少しでも寄与してまいりたいと考えております。
まずは、この2年間の当協会の活動へのご理解、ご協力を賜りますよう、そして、協会活動へのご意見などをぜひともお聞かせいただきますようお願い申し上げます。当協会がより良い方向に向かうよう取り組んでまいります。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
(2017年9月吉日)